はじめに
50代になって、私の「人生観」がガラリと変わりました。
それは、劇的な出来事があったからではなく、
むしろ
「ずっと求めていたものが、実は不要だった」
ということに気づいたからです。
40代までの私は、「何者かになるべき」という強い強迫観念に縛られていました。
給料、肩書き、社会的ステータス。
そうしたものを求め、
それらを手に入れることが「成功」だと思っていました。
でも50代になった今、
その「成功」を手放すことで、
初めて本当の充実感を感じるようになりました。
このブログでは、
その「気づきと選択」について、
正直に語っていきたいと思います。
第1章:「40代までの私」
子どもの頃からずっと、何か目標を掲げてそれに向かって
「頑張る」のが当たり前になっていました。
親も学校も、社会も、そうすることが「正しい」と教えてくれました。
実力よりもちょっと上の目標を設定して、
「努力」して達成して満足を得るのが正しい生き方だと信じて疑わなかったのです。
進学や就職、順調に進んだ方だと思います。
会社の中でも徐々に責任のある立場になり、未来は約束されているかのようでした。
ただ、時代は男女雇用機会均等法が謳われる中だったにも拘らず、
私の会社は古い体質が抜けず、女性の昇進はなかなか難しそうでした。
もっと上に!
もっと収入を増やしたい!
もっと認められたい!
という希望を叶えるため、私は30歳を目の前に一大決心をして外資系企業に転職しました。
地方から上京して右も左も分からないまま、初めはホテル住まいをしながら(!)めちゃくちゃ働きました。
新規立ち上げのプロジェクトだったこともあり、残業や休日出勤も続き、収入も跳ね上がりました。
自分が得意としていた分野で戦える業務だったし、上司にも認められたし、
チャレンジもさせてもらえたし、「私が求めていたのはこれだ」と信じて疑いませんでした。
地方にいた時には楽しんでいた趣味も、仕事仕事ですっかり忘れていました。
色々なコンプレックスをカバーするために、「仕事で認められるのが何より幸せ!」と考えていました。逆に言うと仕事しかなかったのです。
キラキラした自分に酔っていたかもしれません。
ただ、そんなハードな毎日が永遠に続けられるはずがないのです。
ご想像の通り、私は程なく心身ともに壊れてしまいました。
当時は「これが人生の終わり」だと思っていたほどです。
暗黒の時代を数年過ごしました。
第2章:「その『成功』がもたらしたもの」
実は、激務の中で結婚もしていました。
公私ともに充実しているはずでしたが、激務と結婚生活の両立は想像以上に過酷でした。
知らず知らずのうちに無理をし過ぎていたのだと思います。
「もっと出来るはずなのに」
「もっと頑張れるはず」
「なんで出来なくなったの?」
「こんなの私じゃない」
「仕事も出来ない私なんてなんの価値もない」
「なんの役にも立っていない」。
そうした思考に、毎日、何度も、何時間も縛られていました。
よく聞くマイナス思考の極みです。
ある朝突然「無理だ」と思いました。段々ではなく、本当に突然でした。
出勤できなくなったのです。玄関から出られずしゃがみ込んでいる自分がいました。
その後、身体の病気も見つかり、メンタルも限界を迎えました。
何度か入院することになり、長い休職期間を経て、退職を余儀なくされました。
早く良くなって、また頑張らなければ。
そう思えば思うほど、不調は長引きました。
理想と現実のギャップに苦しみ、不幸な自分にしか目が向けられませんでした。
今ならわかります。そう考えているからこそ、抜け出せなかったのだと。
第3章:「転機となった別居と転職」
快復後も、理想の自分に戻ろうと数年間模索が続きました。
まずはパートタイムの仕事をいくつか経験しながら少しずつ日常を取り戻し、ここなら長く働けそうだと思う職場に出会い、正規の職員として働き始めました。
そんな中で、ふと気づき始めたのです。
多くの人は何者にもならず、一生を終えていくのではないか。
死を迎えるまで、与えられた時間を淡々と過ごすだけでいい。
無理に高みを目指さなくても、楽しいことや心地よいことを少しずつ重ねる毎日こそ、正解なんじゃないか。
私はこんな風に諦めることで、楽になれました。
そして50代で別居を選び、もう一度最後の転職をしました。
転職活動の最初は正社員を探しましたが、途中で「なんか違う」と感じ、派遣を選びました。
方向転換をした結果、これが正解だったと今では心から納得しています。
第4章:「今、感じていること」
仕事は仕事と割り切って、勤務時間は全力で向き合います。
でも、それ以外の時間は仕事のことをほぼ考えません。
大好きなアーティストのライブには、遠征も厭わず足を運びます。
ひとり旅も楽しいです。鉄道やレンタカーを使っての旅。
事前に動画も見てみっちり予習して行くので、初めて辿り着いた場所でも
「ああ、ここね!」「そうそう、ここ!」となる瞬間がまた好きだったりします。
食べたいものを食べて、仕事以外の時間は全部自分のために使います。
我慢が少ないから、ストレスも少ないです。
大きな喜びはそうそうなくていいです。
嫌なことや我慢がない毎日が、最高だと今は思います。
結論:「メッセージ」
何者かになろうとしていた頃の私は、いつも苦しかったです。
でも、今は違います。特別な何かでなくていいです。
日々を楽しく、穏やかに過ごすこと。それだけで十分だと気づきました。
もし今、頑張りすぎて苦しいと感じているなら、少し立ち止まってみてください。
諦めることは、負けじゃないです。
自分を楽にしてあげることが、一番の正解かも知れません。
だって、一度きりの人生ですよ?

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